世界一キライなあなたに染みます。ただ『Quality of Life』のありかたが問われている。
最後の終わり方について納得できてもできなくても、考えさせられる映画。主人公は受け入れられない気持ちを持ちながらも、最終的には本人の意思を尊重するしかなかった。染みますね。
「最強のふたり」の男女版かなぁと思いながら見ていたんですが、違いましたね。深いです。
固いことを言うと、ここで問われているのは「Quality of Life」のとらえ方の問題だと思います。『ただ生きていれば良いわけではない』というのは当然です。でも、そこから『すべての人が生きるに値する人生を送れるようにすべきだ』と言ったとき、『生きるに値しない人生しか送れないなら死を選ぶのは当然だ』という選択がすぐ隣に用意されてしまう。それで良いのか? 生きていることこそが絶対の善なのではないのか? 唯一の正しい結論を出すことは難しいですが、こういう考え方が不治の病で苦しんでいる方たちを追い込んでしまうことのないようにしなくてはならないなと思います。特に、日本社会は同調圧力が強い社会だと言われるので、それが悪い方向に働かないことを祈るばかりです。深刻度は低いですが、私も、根治不能の病気を一応抱えている人間ですので、より深刻な立場にいる方たちのことが頭に浮かんでしまいます。
何はともあれ、この女優さん、良いですね。笑顔が抜群に美しいですが、澄ましていると他のスター女優に比べて特に美人というわけでもないと思います。スタイルも日本人の平均レベルと比べてドッコイドッコイかな、と思います。でも、「君は美しいよ」と言われるシーンがありますが、本当にその通りだと感じます。この容姿とこの笑顔、この役にぴったりでしたね。素晴らしい!