本日発売の『デジタルカメラマガジン』8月号で入賞しました。連絡は20日ほど前に来ていました。
まさか、いやあるいは・・・とは思っていましたが、実は、『デジタルカメラマガジン』で入賞しました。賞名は「入選」。「優秀賞」一つ、「準優秀賞」二つがあって、その次。五つある「入選」の一つに選んでもらえました。以下の作品です。
これは、昨年の彩夏祭での一シーン。朝霞市の公園通りで演舞中の「夏舞徒」のセンターを務める踊り子の方です。上に着た衣装を脱いで別の色の衣装を見せるため、手に持った鳴子を口にくわえ、手を自由にしたところです。
高砂淳司先生
【講評】
力強い写真ですね。気合が入った強い視線やリアルな肌が迫ってきます。半逆光で立体感も出て、後ろには良い具合のボケ。モノクロにしたことで、より強さも出ています。お祭りの時の集中した心、独特の雰囲気や踊り手の高揚感も写っていて、真に迫っています。作者の視線も良く伝わってきました。
【アドバイス】
この写真の一番の見どころはこの目の強さだと思うので、もう一息、目が中心に近い方が良いと思いました。この位置だと目線がどうしても歯に行ってしまいます。
このコンテストに応募したのは、『GANREF』に加入してから4度目。そもそも、3年前、以下の写真を撮ったことで、久しぶりにコンテストに出してみようかなという気になりました。でも、プリントしてまで応募するほどの熱意はありません。当時、デジタルデータで応募できたのは『デジカメラマガジン』だけ。ところが、応募しようとしたら、『GANREF』にアップロードしないと応募できないとあります。それで仕方なく『GANREF』に加入したというのが実際のところ。
コンテストの方はあえなく落選となりましたが、『GANREF』に載っている高レベルの作品の数々に驚き魅了され、以後、1年半ほどは毎日のように『GANREF』へのアップロードとコメントの交換に結構な時間を費やすことになりました。その間、コンテストに応募したことも2回ありましたが、落選。私の主要撮影分野のよさこいでは、入賞はあり得ないのだろうなと諦めていました。まあ、当時の入賞作品を見ると、普通に「良い写真』、普通に「素晴らしい作品」、ほとんどの人が「凄い」というような作品はほとんど選ばれていなかったですね。誰かの表現で「斜め上からの視線」で撮られたものしか入賞しないという状態でした。それは、現在でもそれほどは変わっていないのですが、ただ、先月の選評の中に「感動」という言葉があったので、もしや、かすりはしないかと、出してみました。
昨年は、GANREFに対する興味は薄れ、稼働日数は1か月ありませんでした。まあ、写真に対する興味も相当薄くなっていました。ところが、今年2月にアキレス腱を断裂し動けなくなった関係で、撮りためた写真を思い出しました。しかも、かつてよりも時間に余裕があり、写真をモノクロ化し調整してアップロードするなんてことも出来るようになりました。そんなわけで、以降今まで、GANREFとの付き合いが継続しています。そういう生活の変化と審査基準の微妙な変化があって、たまたま今回の「入選」ということになったのだろうなと思います。
一回だけの入賞でこんなことを言うのは、ちょっとどうかなとは思うのですが、やはりコンテストって特別ですね。
私は、昔、娘が小さかったころ、娘の顔を全国販売される本に載せたいという親ばか根性から、某写真雑誌のコンテストに継続的に応募したことがあります。3月号から10回応募して8回入賞しました。その時、思ったのは、プロが選ぶ全国的なコンテストとなると、素人が良いと思うような作品はあまり評価されない、ということでした。私が応募した写真も、これは傑作だと思ったのものはダメで、おまけに出したようなものが入選しました。他の方の作品を見ても、ものすごい光景を上手く撮ったなぁと感心するような作品は、入賞しても一番下位での入賞というような具合でした。結局、素人が感激するほど上手く撮った写真というのは、プロから見ると当たり前の写真にしかならないのだろうなと思えました。普通のところからちょっと変わった所が無いとだめなんだろうなと思いました。昔、私が応募した写真は、田舎の風景の中の家族写真だったということが、プロの目には新鮮に映ったのだろうなと思います。
このつながりで考えると、やはり、プロの選ぶ全国的なコンテストでよさこい写真が入賞するということは、そうそうあることではないと思えます。今回は、たまたま選んでもらえましたが、もう一度ということは、たぶん無いと思っていないといけないことだと思っています。
PS)
この方の作品を拝見し、入賞するということがどういうことなのか、改めて感じ入りました。この方は、決して美しさを狙っていない。一般の人が思うような「良い写真」を撮ろうともしていない。一般の人が撮る気にならないものを撮って、プロに評価されている。そして、数限りない入賞を果たしている。凄いなぁと思います。どんなものを選んでどう撮れば入賞するのか、分かっているんですね。